鹿児島旅行の際に是非行きたいという意見があり訪れた”しょうぶ学園”。
年間1万人が訪れると言われているしょうぶ学園だが、正直言って訪問前は何が凄いのか私には理解できずにいました。でも実際に訪れてみると、そのアート作品に魅了され、温かい雰囲気に心安らぎました。
今回はこのしょうぶ学園の魅力について写真をたくさん使いながら紹介していきます。
しょうぶ学園とは
しょうぶ学園は知的障害者支援センターで、知的障害を持つ人たちが地域社会でより良く暮らしていくために安全かつ友好的でのびのびできる環境を提供しています。
障害の有無にかかわらず、支援を必要とする人、支援を提供する人といった枠を超え、ものづくりを通してお互いに喜びを分かち合い繋がり合うコミュニティを目指しているそうです。
そんなしょうぶ学園は大きく分けて3つの事業を行なっています。それがこちらです。
- ささえあうくらし(自立支援事業)
- つくりだすくらし(文化創造事業)
- つながりあうくらし(地域交流事業)
ささえあうくらしでは、ライフサポートからワークサポートまで多機能なケアサポートを行っています。
つくりだすくらしでは、芸術と音楽活動を中心に個性的な活動を行なっており、障害をもつ人たちが「与えられる側」から「創り出す側」に立つことで健常者と障害者の枠を取り払った対等な関係作りを行っています。
つながりあうくらしでは、クラフトショップ・カフェレストラン・作品展示・ワークショップを通して地域住民をはじめとした多くの人々との交流を行っています。
これらの事業を通して、人と人が支えあい、繋がりあい、創り出す生活をしょうぶ学園は目指しており、日本における最先端の福祉事業だと感じました。
学園紹介
入口
しょうぶ学園は鹿児島県鹿児島市吉野町にあります。
今回私たちは車で訪問しました。駐車場は10台以上止められるスペースがありましたが、ほぼ満車状態が続いていたので車で来る方は要注意です。ちなみにバスでのアクセスも可能です。
入口には通勤用のバスがありました。イラストが自由に描かれており、非常にかわいいバスです。
しょうぶ学園の入口をまっすぐ進んでいくと何やら鉄の塊が!
これは鉄の卵と呼ばれるアート作品です。鉄くずで出来たこちらの作品は雨風ですっかり赤さびがついていますが、これが良い味を出しています。
飲食店
しょうぶ学園内には、ポンピ堂・Otafuku・凡太の3つの飲食店があります。
今回はポンピ堂でおやつのクッキーを買うことにしました。
パン・菓子 ポンピ堂
レトロで素敵な外観。
ポンピ堂の看板はここで働く方が作ったものでしょうか。
しょうぶ学園の魅力は随所に手作りの看板やアート作品が並んでいることです。
扉を開けると焼き立てパンの香りがふわっと広がります。
午後に訪問したこともあり、パンは売り切れが多かったです。パンを楽しみにしている方は午前中に訪問するのがおすすめです。
店員さんはもちろん知的障害を持つ方。でも本当に気さくで優しい方ばかりで、私たちが何にしようか迷っているとおすすめのパンを教えてくれたり、クッキーを試食させてくれました。
迷いに迷って、試食で美味しかったクッキーを3種類ほど購入しました。味もさながら店員さんの優しさに心温まるお店でした。
こちらが店内に置かれていた黒板。
プライベートで楽しみにしていることや最近ニュースで話題になっている詐欺への注意喚起など、1つの黒板に沢山の情報が詰め込まれています。これを書いた店員さんのうきうきする気持ちが直に伝わってきます。途中で思い出したように昨今のニュースに触れて注意喚起をするあたりも人の良さが出ていますね。
こちらの黒板をまとめた本もポンピ堂内に販売されているので是非購入してみてください。
ポンピ堂
営業時間 11:00~16:00
定休日 月・火
そば屋凡太
こちらがそば屋の凡太!
残念ながら今回はお腹一杯だったので店内には入りませんでしたが、木で作られたお店は雰囲気がありました。
そば屋凡太
営業時間 11:00~15:00
定休日 月・火
カフェ&パスタ Otafuku
こちらはパスタ&カフェのOtafukuの看板!
何ともいえないゆるさが可愛い看板!一体そんなお料理を頂けるのか気になります。
ご飯を食べてから来てしまったのが悔しい。
気になるのでホームページで調べてみると、とても美味しそうなパスタが。
そんじょそこらのパスタ屋さんよりもずっと美味しそうですね。
しょうぶ学園に来る際はお腹を空かせてくるのが絶対お勧めです。
カフェ&パスタ Otafuku
営業時間 11:00~17:00
定休日 月・火
ギャラリー
ポンピ堂・凡太・Otafukuを通り過ぎると見えてくるのがこちらの建物。
建物内にはアート作品が展示されているギャラリーやクラフトショップが入っています。
ちなみに建物横には羊のジローとロバのロッシ―がいます。
建物を近くで見ると、とてもアーティスティック!
建物内にはSplantsと呼ばれる鉢屋さんがありました。
芸術とはかけ離れたところで生きている私にはとても刺激的な空間が広がります!
これらの鉢は購入することもできます。1個800円からお手頃価格で購入できるのも魅力の一つ。個性豊かな鉢がたくさんあるので、好みの作品を探すのがとても楽しかったです。
放送局の名前をひたすら書いている作品もありました。ただ文字を並べるだけでも素敵な作品になるとは。自分の頭がいかにカチコチで凝り固まっているか思い知りました。
続いてクラフトショップへ。
こちらも鉢と同様に気に入った作品を購入することができます。なかには値段がつけられていない作品もあり、それは非売品とのことでした。
鉢のところでも見かけた猫人間?のトートバッグ。
質感もしっかりしており、アート作品としてだけではなく、ガシガシ普段使いできそうな作品。
そのほか実用的な物からおしゃれな置物まで様々あります。
ジローの毛を使った作品までありました!
Sギャラリー
営業時間 10:00~17:00
最後に
年間1万人が訪れるしょうぶ学園は既存の障害者支援施設の概念を良い意味で壊していました。
障害者とか健常者っていう括りにとらわれない姿勢は全ての人にとっていい刺激となり、これからの社会の在り方を考えさせてくれます。
また素敵なアート作品や美味しいご飯を通して、喜びを共有でき障害を持つ方に対する考え方を根底から見直すことができました。
気軽にこの学園に足を運んでみてはいかがでしょうか。
それではまた!