FIREを達成するために必要な資産や利回りについての話はほかのサイトでもたくさんされていますが、意外とされていないのが社会保険料などの支出部分。
特に支出の中でも大きなウェイトを占めるのが「社会保険料」になります。
その額なんと”100万円以上”です。
もちろん家族構成や年収によっても異なりますが、どちらにせよ大きな金額であることは間違いないので、FIREをするなら必ず知っておきましょう。
この記事を読むことで、FIRE後に支払う社会保険料の種類とおおよその金額を知ることができます。
この記事を書いた人
- 共働き夫婦(夫29歳、妻28歳)
- 資産1900万円を運用中
- 2021年の年間投資成績+200万円
- 自動売買・個別株・仮想通貨など幅広く投資
社会保険料とは
社会保険とは健康保険、厚生年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険の5つを総称したものです。
もしこの記事を読んでくださっている方が会社員であれば、給与から自動的に天引きされている項目の中に「厚生年金保険」や「健康保険」といった保険料があると思います。
公務員の場合は「共済厚生年金保険料」や「共済短期掛掛金」なんて名称になっています。
これらの保険料を総称して「社会保険料」といいます。
FIRE後に支払う社会保険は?
社会保険には5つあると言いましたが、実はこれ会社員の話です。
FIRE後は基本的に会社に属さず、個人投資家といて生きていくケースが多いと思います。
この場合は「国民健康保険」と「国民年金」の2種類が支払わなければならない社会保険料です。
あれれ?保険の名前がちょっと変わっているね。
よく気が付いたね。会社員でいうところの「健康保険」と「厚生年金」がそれぞれ「国民健康保険」と「国民年金」になっているよ。
国民健康保険
国民健康保険は、けがや病気などでの通院・入院、出産費用、死亡などを保障してくれる医療保険のことです。
会社員が支払う健康保険と個人投資家が支払う国民健康保険の違いは以下の通りです。
健康保険 | 国民健康保険 | |
対象 | 会社員 | 健康保険、後期高齢者医療制度に加入していない人 |
保険料の算定 | 毎月の給与等の額に応じて変動 | 前年の世帯の所得に応じて変動 |
扶養について | 扶養人数によらず一定 | 配偶者や子それぞれに保険料がかかり世帯全体分を世帯主が支払う |
国民年金
国民年金は老後の生活を保障してくれる公的年金のことです。
会社員が支払う 厚生年金と 個人投資家が支払う国民年金の違いを図解するとこのようになっています。
会社員が加入する年金は2階建て構造になっていて、厚生年金保険料からは1階部分の国民年金と2階部分の厚生年金の両方が支払われています。
一方、FIREを達成して会社員をやめると、1階部分の国民年金にのみ加入することになります。
もちろん1階部分だけしか支払わないので、将来もらえる年金受給額は減ってしまうので注意してください。
また厚生年金の場合は会社が半分保険料を負担してくれるので、厚生年金を脱退したからといって大幅に保険料が下がるということはありません。
FIRE後の社会保険料は100万円以上
FIRE後の社会保険料を一般的な家庭をイメージして算出しました。
モデル家庭
- 家族構成:40歳夫婦、子ども18歳、16歳の2人
- 収入:投資による利益500万円
- 居住地:横浜市
どれくらい保険料がかかるのかな~?
計算した結果、社会保険料の合計は114万円でした。
保険料 | |
国民健康保険 | 739,270円 |
国民年金 | 398,640円 |
合計 | 1,137,910円 |
前述した通り、FIREをすると厚生年金を途中脱退することになるので、定年まで働いたときよりも、もらえる年金が少なくなってしまいます。
そこで国民年金の付加保険料(毎月+400円)を支払うことで、貰える年金額を増やすことができます。
付加保険料込みで考えると、社会保険料全体で115万円にもなります。
FIREをする人はこの付加保険料を支払うべきだと思います。
非常に低リスクで投資効果が大きいので。
まとめ:社会保険料は大きな支出、FIRE前に必ず計算して
40歳夫婦、こども2人世帯で投資による利益が500万円ある場合の社会保険料は約120万円でした。
この金額をもしFIREした後に知っていたら、大変なことになっていたと思います。
今回試算してみて、FIREをする前に、何か忘れていることがないかよ~く考えることが大切だと再認識しました。
記事のまとめ
- FIRE後は「国民健康保険」と「国民年金」を支払う
- 社会保険の合計は約120万円
- 定年まで会社員でいたころよりも年金受給額が減るので要注意
FIREを目指す人は120万円を支出に入れて、再度FIREに必要な資金を計算してみて下さい。
また「国民健康保険」と「国民年金」の保険料について詳しく知りたい方は別の記事を見てみて下さい。