
2021年7月31日から新規発注が停止されてしまったTQQQに代わる銘柄、第2弾としてIWM(iシェアーズ ラッセル 2000 ETF)の運用を始めました。
先日紹介したARKKと同じくIWMは長期的な上昇とハイボラティリティが期待できます。
IWMはリーマンショック級の暴落も経験しており、ショック時の値動きが読みやすいので、ARKKよりはリスクが低く、安定して利益を出してくれる銘柄だと考えています。
銘柄を選んだ際にほかの様々な銘柄と比較をしたので、銘柄をこれから選定していきたいという方は下記記事を参考にしてください。
それではお金大好き夫婦が実際に運用しているIWMのゾーン戦略の設定と運用実績についてお話していきます。
この記事を読むことで、実際にARKKで運用中の実績を知ることができるだけでなく、トライオートETFの設定に対する考え方が理解できるようになります。
この記事を書いた人

- 共働き夫婦(夫29歳、妻28歳)
- 資産1900万円を運用中
- 2021年の年間投資成績+200万円
- 自動売買・個別株・仮想通貨など幅広く投資
トライオートETF(IWM)の運用実績
運用開始は2021/10/15です。現在の設定は記事最後に記載しているので参考にしてください。
週によってばらつきはあるものの、下落トレンドにもかかわらず良く利益を出しているなというが正直な感想です。
(グラフは週ごとに更新予定)
今回の設定が長期で正しかったのかを確かめるため、「2億り夫婦」さんのラッセル2000の設定と比較をしてみようと思います。
2億り夫婦さんの設定はロスカットレートが‐35%、かつトラップを均等に設置しているので、私たち夫婦とは運用方針が大きく違います。

想定以上の下落が続いたことで、2億り夫婦さんの設定の方が稼いでる結果になりました。
ただ上昇トレンドに戻った際に巻き返してくれると考えているのでもう少し我慢します!
月ごとの実績
IWM | 運用資金 | 利益/月 | 累積金額 | 月利% | 換算年利% | 実績% |
---|---|---|---|---|---|---|
2021年10月 | 100万円 | 900円 | 900円 | 0.09% | 0.98% | 0.09% |
2021年11月 | 101万円 | 10,549円 | 11,449円 | 1.04% | 12.52% | 1.13% |
2021年12月 | 101万円 | 4,980円 | 16,429円 | 0.49% | 5.88% | 1.62% |
2022年1月 | 101万円 | 2,883円 | 22,195円 | 0.28% | 3.39% | 1.90% |
2022年2月 | 102万円 | 6,548円 | 25,860円 | 0.64% | 7.66% | 2.54% |
2022年3月 | 103万円 | 5,038円 | 30,898円 | 0.49% | 5.86% | 3.03% |

下落局面にもかかわらず、よく利益を出してくれたね!頑張れ頑張れー!
【IWM】iシェアーズ ラッセル 2000 ETF
iシェアーズ ラッセル 2000 ETFは、ラッセル2000インデックスファンドに連動する上場投資信託です。
時価総額の小さい中・小型株が中心に構成されているので、有名なS&P500などと比べるとリスクが高い指数です。
その分2000社を組み込んだ指数なので、個々の会社が倒産して株価が暴落するリスクは小さいとも言えます。

1社ずつ見ていくとリスクが高いけど、2000社合わさればリスクが軽減されるってことかな?
そういうこと。例えば2000社がすべて同じ時価総額だとしたら、半分の会社が倒産しても株価は‐50%にしかならないよね。分散はリスク低減には必須の要素だよ。

組み入れ銘柄
IWMの組み入れ銘柄上位10社は以下の通り。
銘柄名 | 保有比率(%) |
AMC ENTERTAINMENT HOLDINGS INC CLA | 0.49 |
SYNAPTICS INC | 0.37 |
LATTICE SEMICONDUCTOR CORP | 0.35 |
AVIS BUDGET GROUP INC | 0.31 |
TETRA TECH INC | 0.3 |
INTELLIA THERAPEUTICS INC | 0.3 |
BJS WHOLESALE CLUB HOLDINGS INC | 0.3 |
EASTGROUP PROPERTIES REIT INC | 0.29 |
SAIA INC | 0.29 |
WILLSCOT MOBILE MINI HOLDINGS CORP | 0.29 |
通期ごとに時価総額ベースでリバランスが行われるので、組み入れ銘柄や保有比率は変動していきます。
業種別の保有比率を見てみると、どれか一つのセクターに集中することなく、バランスよく各セクターに投資されるのが分かります。
(組み入れ銘柄・業種別保有比率ともに2021/12/23時点)
長期チャート

でこぼこはあるけど、長い目で見ると右肩上がり!
リーマンショックもコロナショックも比較的早いタイミングで元の株価に戻っているのは安心できるとこだね。

IWMは長期的に上昇トレンドを形成していて、小型株にはきびしいであろうリーマンショックのときでも数年後には株価が回復し史上最高値を更新し続けてきました。
同様にコロナショック後でも低金利環境が寄与して、大きく株価を伸ばしてきました。
リーマンショックを経験しているという点ではARKKよりも安心して長期投資に臨むことができますね。
ATR&期間総推移が高め
IWMの日足のATR(アベレージトゥルーレンジ:相場の変動率)は直近一年間で3.3ドル(2%)と他の銘柄と比較して高めです。
これは小型株に集中していることからも納得のいく数値です。
またトライオートETFにおいて重要となる期間総推移は、ナスダック100指数のQQQやテクノロジーセクターのXLKに比べて高い数値となっています。

上下にボラティリティが大きいのでトライオートETFと相性のいい銘柄です。
総推移とは
NYダウをはじめとする株価指数は上下に振動しながらトレンドを形成します。
その振動の幅を合計したものを総推移という。
ロスカットレートの決め方
トライオートETFを運用するうえで一番大事なのはロスカットされないことです。
そこでまずはIWMを運用するときのロスカットレートを決めていきます。
過去最大の下落はリーマンショック
IWMが設定されて以来、最大の下落は2008年のリーマンショックでした。
下落順位 | 日付 | 下落率 |
No.1 | 2009年3月 | 60% |
No.2 | 2008年11月 | 57% |
No.3 | 2009年2月 | 55% |
No.4 | 2009年4月 | 52% |
No.5 | 2008年12月 | 52% |

ちなみにコロナショックのときは45%の下落でした。
リーマンショック時の下落率をロスカットレートの参考にする
私たち夫婦はなるべくほったらかし、かつ安定的に収益を得たいので、ロスカットレートは過去最大の下落率であったリーマンショック時のものを通常採用します。
しかし後述しますが、株価が50%以上下落する確率はかなり低く、また2020年に大きなショックが発生したばかりなのでしばらく暴落は来ないと思います。
そこで今回はロスカットレートを50%に設定することにしました。
ロスカットレート
ロスカットレート=レンジ上限値×50%
(コロナショックとリーマンショックの中間くらい)
ゾーン分割で資金効率を良くする方法
ロスカットレートが決まったところで、あとはまんべんなくトラップを仕掛けても良いのですが、実際にショックは数年に一度しか来ないので下の方にあるトラップは使用されないことが多いです。
そこでお金大好き夫婦はゾーン分割して資金効率を上げています。
具体的には、ゾーンを3つに分割してトラップ間隔に差をつけています。
ゾーン戦略
ゾーン①:頻繁に移動する範囲→トラップを大量に仕掛ける
ゾーン②:急落時にたまに使用する範囲→トラップをそこそこ仕掛ける
ゾーン③:暴落時にたまに使用する範囲→トラップを少しだけ仕掛ける
ゾーン分割の方法
IWMがどれくらい下落するのかを知るために月足ヒストリカルデータから、下落収束確率を求めました。

このグラフを見ると、
- 20%までの下落でおさまる確率が約75%
- 40%までの下落でおさまる確率は約93%
- 50%までの下落でおさまる確率は約97%
ということが分かります。
つまり、50%よりも下にトラップを仕掛ける必要はありません。
また下落率別の件数を集計してグラフ化しました。

これを見ると、15%までの下落に件数が集中しているので、ここに資金の大半を注ぎ込むのが効率よさそうです。
一方、35%以上の下落件数は非常に少ないことから、全体の5%程度の資金で十分だと考えられます。
ゾーンごとの資金の割り当て
ゾーン①:~15%までの下落に資金の75%
ゾーン②:15~35%までの下落に資金の20%
ゾーン③:35~50%までの下落に資金の5%
利確幅の決め方
利確幅(利益幅)は大きすぎると、なかなか決済されず、小さい波をとらえられなくなってしまいます。
一方小さすぎると、手数料が多くかかったり、利益がなかなか出なかったりします。
そこで各銘柄ごとに最適な利確幅を求めなければいけません。
IWMの日足と週足のボラティリティはこちらになっています。
変動幅 | ボラ平均 | ボラ中央値 | 利確幅(平均) | 利確幅(中央値) | |
日足 | 3.28ドル | 2.02% | 1.61% | 4.5ドル | 3.6ドル |
週足 | 8.13 | 5.02% | 4.12% | 11.2ドル | 9.1ドル |
IWMは2020年に急上昇した後はしばらくレンジ相場が継続しています。
2022年も同様に米国の利上げによるバリエーションの縮小が起こると考えているのでレンジ相場が継続しそうです。
このような状況下では、利確幅を大きくとってしまうと決済がなかなかされない可能性があるので、今回は日足と週足のボラティリティの中間あたりで設定しました。
また暴落したときほど、低リスクで大きな利益が狙えるので、ゾーンの下の方では利確幅を広げます。
ゾーンごとの利確幅
ゾーン①:~15%までは4ドル
ゾーン②:15~35%までは7ドル
ゾーン③:35~50%までは10ドル

もし相場が大きく変わるようなイベントが起きたら、設定を見直すかもしれません。
実践中の100万円運用プラン
最後に現在の私たち夫婦の設定を公開します。

黄色に塗った部分が設定する際に使うパラメーターですよ。
IWM100万円プラン | ゾーン① | ゾーン② | ゾーン③ |
---|---|---|---|
想定ドル円 | 114円 | 114円 | 114円 |
ロスカットレート | 130ドル | 130ドル | 130ドル |
資金割合(%) | 75 | 20 | 5 |
想定下限(%) | 15 | 35 | 50 |
レンジ幅 | 39 | 52 | 39 |
口数 | 1 | 1 | 1 |
本数 | 53 | 21 | 10 |
スタート価格(OCOには✓しない) | 260 | 221 | 169 |
利益幅 | 4 | 7 | 10 |
カウンター値 | -4 | -7 | 10 |
カウンター固定 | ✓ | ✓ | ✓ |
まとめ:トライオートETFでIWMを運用中
設定開始して以降、株価が下落トレンドに入ってしまいましたが、底堅く推移しレンジ相場が継続中です。
上昇していない割には利益を着実に積み上げているので、この設定のまま様子見しようと思います。
目指せ!利回り15%!
もし設定を変更する場合は、このブログでお知らせします。
トライオートETFやトラリピの運用実績については以下の記事で毎週報告しています。(IWM以外の銘柄も自動売買中!)